(a)MUSICA.

…と音楽。そんな感じで。

なんのためにPVを作るの?

どうも、こんにちは。坂井 彩花です。

ほわほわゆるる~んの記事とはうって変わって、今日はちょっと真面目な内容でいきます。

だってタイトルが

 

なんのためにPV作るの?

Youtubeとかにあげるために作る動画ということで、今回はあえてMVじゃなくてPVと表記します)

 

ですからね。いえい、攻めてる!

 

かつて、SONIC ACADEMYとかにも参加して学んできたこととかも咀嚼して、若手バンドPVにありがちなことに対して切り込んでみますよ。

 

もう1回ききます。

なんのためにPVを作るの?

 

「新しいアルバムを出すから、そのPRに!」

「新曲の宣伝に!」

「バンドを改めて広めるために!」

 

想定できるのは、この辺の回答かな。

 

では、そのPVは本当にプロモーションビデオになっているのでしょうか。

作って満足! の作品になってたりしませんか?

 

立ちはだかる30秒の壁

Youtubeにしてもストリーミングにしても、最初の30秒を見てもらえるか聴いてもらえるかが勝負というのは有名な話ですよね。

そのせいで、イントロが短くなってメロいりが早くなっている傾向があるというのもまた然り。

 

この30秒の壁を超えるのが、わりと大変。

「つまんなさそう」「いい曲じゃなさそう…」

そう感じられてしまったら15秒もあれば離脱を決めるのはたやすいことでしょう。

 

でも、PVって音楽だけじゃないんですよね。映像がついているわけです。

 

ということは…

 

曲はなんか違うなと思っても、動画の内容が気になったら見てくれる可能性もある

 

ってことなのです。

 

「いやいや、音楽で勝負してるし。曲を聴いて違うと思ったら、それでいいよ」

なんていうアーティストさんもいるかもしれませんね。

 

でも、最初の15秒で離脱した人がラスサビを聴いたら「超好き!」ってなるかもしれない。

間奏のギターソロを聴いて「なにこのテク、やば!」ってなるかもしれない。

 

PVである以上、出会ってくれた人にプロモーションしないと損じゃないですか。

好きになる可能性を持っている人にきっかけを与えることができるのが、しっかりと役目を担っているPVだと思うのです。

 

どんなPVがいいの?

じゃぁ、どんなPVがいいのっていうことですよね。

私はPVは大きくわけて3種類だと思っています。

1、バンドがひたすら演奏するやつ

2、なんかみんなで踊っているやつ

3、いい感じに雰囲気のあった画がついてるやつ

 

もちろん、これとこれのミックス~。全部やってる! っていうのもあるとは思うんですが、主として映像を創り上げてる部分がどこかってことで聞いていただけると嬉しいです。

 

バンドがひたすら演奏するやつ

バンドのMVといえば、このシリーズですよね。

白い部屋で、海のそばで、はたまた草むらで。いろいろなところで演奏しますよね。

このタイプのMVというのは、正直なところ拡散には向きません

 

なんでか、というのは簡単な話で

そのアーティストに興味ある人以外 見ないから。これですね。

好きなバンドでこそ演奏シーンを見ていても飽きないけど、見ず知らずのアーティストがただただ演奏をしていても見る側はどうしようもないわけです。

プレイヤーがすごく上手い、超絶テク! とかでないかぎりは、動画では伸びないですね。

 

ただアーティスト本人さえいれば撮れるので、コストを比較的押さえることができるというのが利点。

 

なんかみんなで踊ってるやつ

ロックバンドしかり、ポップバンドしかり。1アーティストにつき1曲はあるんじゃないかという、踊る系PV。

ある程度、知名度があるアーティストだと「これを見て、みんな覚えて一緒に踊ろう!」みたいな感じで再生数が伸びたりすると思います。

 

KEYTALKの「MONSTER DANCE」とかは、そういう曲ですよね。

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実際ライブに行っても、みんなの振付がパーフェクト!!

 

ただ、それをできるのは知名度を持っているから。インディーズバンドだとしたら、拡散性は低いような気がします。

”ダンスを覚えるため”に、わざわざPVを見る母数が少ないからね。

 

「え、じゃぁ振付を覚えてほしい人は、どうしたらいいの?」って感じだと思うんですけど

 

ライブの定番曲にしてなおかつライブをたくさんやる

 

これに尽きるかと思います。

バンドハラスメントの「アリバイパリナイ」やQoNの「No Joy, No Life」とかは、そうやって広がりを持った曲じゃないですかね。

 

もし どうしても振付を覚えてもらうための動画を作りたかったら、こんな感じで十分なんじゃないかな。

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最悪、固定カメラ一台でいけるし、素人でも編集できるレベルじゃないでしょうか。

 

いい感じに雰囲気のあった画がついてるやつ

大当たりすれば拡散性が一番高いのは、このジャンルですよね。

 

あるあるー! っていうジャンルで超拡散し、岡崎体育さんを一躍有名にした「MUSIC VIDEO」も括るとするならここ。

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これが例えば、岡崎体育さんがひたすら独唱している映像だったらここまでバズらなかっただろうし。(もちろん曲は秀逸だと思います)

 

 

ぼくのりりっくのぼうよみさんが『hollow world』を出したときに公開した、『hollow world』3部作のMVもここのジャンルですよね。

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www.youtube

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詳しい設定を語らず同じ出演者で、3つのストーリーを展開。そして、時事系列も謎

こうすることで、3人のストーリーを視聴者にゆだねる形にしています。そのほうが、「こういう話な気がする!」って、自分の見解をつけてシェアしたくなるものね。

 

また、伏線を探すためにMVを交互に見るという効果もあるかなと。

 

2016年、まだぼくのりりっくのぼうよみさんの知名度が今ほどじゃなかった時期。彼が作る曲の良さをいかして拡散力を持つ作品になっています。
曲さえよければ本人は映っていなくても「どんなアーティストだろう」と興味を持ってもらえるという いい例じゃないでしょうか。

 

結局どんなPVがいいの?

ここまできて、つまるところ「どんなPVがいいの?」っていう感じですよね。

わたしの見解としては演奏しているPVを先に作ったのちに、バズ要素を含んだPVを作るという2本立てがいいと思っております。

 

バズのPVしかアーティストページにないと、本人がどんな人しかわからないし。演奏しているPVしかないと、そのアーティストを好きな人しか見なくなってしまうので。

 

『広げるもの×知ってもらうもの』

 

この2本柱がいいのではないかなと。

 

また、バズを狙ったPVを掲載する際は、宣伝したいアルバムやE.P.のトレーラーを前もって載せておくのもいいのではないかなと。

気になってアーティストページを覗いてみたら、どんな曲をやってるかわかるものがあるって大切です。

 

 

公開するタイミングも計算づくで狙え!

PVができると嬉しくて早く公開したくなっちゃいますよね…。でも、ちゃんと見てもらうためには、公開するタイミングも大切なのです。

 

例えば、GWなどの長期休暇前に公開にする…とか。某PVはお正月休みを狙って「公開を年始から年末にズラした」なんてこともしたそうです。

 

もちろん公開にする時間帯も考える必要がありますね。アイドル系のPVとかは、お昼休みを狙ってるんだが12時くらいの公開が多かったりします。自分たちのファンに適した公開時間を選ぶのも、大事なポインとのひとつです。

 

 

まとめ

・広げるもの×知ってもらうもの で攻める

・公開するタイミングも計算する

 

 

監督さんとかがついてちゃんとやる場合は、もちろんこういうことは考えてあると思うんですけど。自主制作とか仲間内で作るような方もいると思うので、そういう方たちの参考にでもなったら嬉しいです。

 

また、PVって立派な作品だと思うんですよ。だからこそ、もっとPVについて話題が盛り上がるといいなって思いました。